2018.07.16
花火の季節。
先週末、南東北の梅雨明けが発表され
山形にもとうとう「夏」がやってまいりました。
(とにかく暑さが厳しい山形の夏・・・。)
夏の風物詩といえば、花火。
様々な家庭用の花火があちこちで並ぶこの季節、
子どもたちが嬉しそうに店先で見ている様子もなんだか微笑ましい。
もちろん大人もワクワクしますよね。
時代が変わっても、世代を超えてみんなで楽しめる数少ない「遊び」ではないでしょうか。
ところで意外と日本の花火って少ないのです。
中国などの海外生産に押され、国内生産はわずか数パーセントなのだそう。
さらに言うと、日本の伝統的な花火といえば線香花火
現在国内でその製造をしているのは、たった3社。
そのひとつが、「筒井時正玩具花火製造所」
左から「花富士(青・赤)」、「祝い線香花火」、「東の線香花火 長手牡丹」、「西の線香花火 スボ手牡丹」、「透花」、「どうぶつはなび(動く龍花火/吹き上げる 鯨花火)」
職人さんによって、ひとつひとつ丁寧に作られている花火はどれも繊細で美しく、
火をつける前のこの姿でさえも目を楽しませてくれます。
昭和4年から玩具花火の製造を続けて約90年の歴史を持つこの製造所。
1999年に国内唯一の線香花火製造所が廃業することになり、製造技術継承を願い出て現在もその一度は消えかかった日本の伝統を守り続けているのだそう。
ところで、
この二つの線香花火をご存知でしょうか。
「東西の線香花火」
・・・?
そのルーツを紐解いてみましょう。
左は、「西の線香花火 スボ手牡丹」
300年変わらない原始的な形。線香花火って、関西から始まったんですね。
米作りが盛んな関西地方にはワラが豊富にあったため、このスボ手牡丹は関西地方を中心に親しまれてきたのだそうです。
現在製造しているのはここだけ。ワラの芯を調達することも今となっては簡単なことではないけれど、守り続けていると知り、感動します。
そして右は「東の線香花火 長手牡丹」
こちらのほうが馴染みのあるという方も多いでしょう。関東地方では米作りが少なく紙すきが盛んだったため、ワラの代用品として紙で火薬を包んで作られたそう。
スボ手牡丹に比べると燃焼時間が長いのが特徴です。
どちらの線香花火も、火玉が大きく火花が四段階に変化していくのは一緒ですが、馴染みのなかった「西」の花火、興味津々で火をつけてみました。
時間は少し短めだけど、かすかな藁の焼ける香りや、ツンとしない火薬のにおいが穏やか。
情緒あふれる、美しくはかない時間を味わう・・・
この感覚。ぜひとも体験してみて頂きたい。
こちらは今年の新作、「透花(とうか)」 ご覧の通り、火薬が透けて見えるデザイン
火をつけるなんて勿体無い・・・!
本当に、どれもそうなんです。
手持ち花火の「動く龍」はグネグネと動かすと火花がまるで龍のように。
「吹き上げる 鯨花火」「花富士」は地面において点火すれば2メートルもの火花が吹き上げる迫力。
「花富士」は最後に煙が出るという演出の豊かさ!いやあ、芸が細かい。
うつくしい花火の数々。
今年も店頭に並んでおります。
毎年大人気で、数にも限りがございます。
なくなり次第完売御礼ですので、どうぞお早めに。
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